黒板に滑車を磁石で張り付け
3:4:5の力の釣り合いを演示
対象等
中学生から高校生まで
目的
三力の釣り合いを、生徒全体に見せます
準備
マグネット付き滑車 2個、2mぐらいのタコ糸、おもり30個ぐらい、大きな三角定規または直角が分かる大きめのノート
実験条件
磁石がくっつく黒板
方法
黒板に磁石付きの滑車(手作り)を2つ貼り付け、これに長いタコ糸をつけます。
両端に同じ重さのおもりを3個ぶら下げます。糸は水平に張り、静止しています。この状態で中央におもりを静かにぶら下げます。
中央が下がり、全体が逆二等辺三角形になります。中央のおもりが多くなれば、当然中央の角度は鋭角に近づきます。すべてのおもりが等しい重さなら、中央の角度は120度になります。
さらにこの状態から、角度を90度にするためには、どうしたらよいかを考えさせるのも面白いと思います。
重さの比は1:√2になりますので、約1.4倍の重さのおもりをぶら下げればいいことになります。
この状態で中央の角度がほぼ直角になっていることを大きな三角定規や、教科書、ノートの角を使って生徒に示します。
次に左右のおもりのバランスを3:4にします。当然糸を手で押さえていないと、おもりは勝手に動いてしまい、おもりは落下します。
その状態で中央に重さの比が5になるようなおもりをぶら下げ手を離します。するとある部分で糸の動きが静止します。滑車の摩擦が大きいとうまくいきません。中央の角度を調べ、90度になっていることを確認します。
なぜこの状態で釣り合うのかを考えさせます。
注意点
滑車の摩擦が大きいと、うまく直角で止まりません
結果
摩擦等が少なければ、手を放した瞬間にきちんと90度で静止します
考察・応用等
・ 上記の方法を参考にしてください
・ 他にも90度になるような整数比はあるのか
備考
・ 磁石付き滑車が手に入らなければ、黒板の上方に小さな釘を打って、そこに通常の滑車を引っかける方法もあります
・ 実験用のおもりは高価なので、釣具屋さんに行って、釣り用の鉛のおもりを買っておくと、様々な用途に使えて便利です。