大気圧による空き缶つぶし

対象等

中学生から高校生まで

目的

大気の圧力の大きさを実感する

準備

350または500mlのアルミ缶、ガムテープ、軍手、バーナー、三脚、金網、マッチ(チャッカマン)、水槽、メスシリンダー

実験条件

特にありませんが、水槽に入れる場合は缶がつぶれる時、水が飛び散る場合があります

方法

 プルトップをちぎりとった空き缶に、メスシリンダーではかり取った少量の水を入れます。

 穴の部分をガムテープでふさぎます。ただし直径5mm程度の隙間は残すようにします。

 バーナーでこれを加熱します。

 中の水が沸騰し、水蒸気が空気を追い出した頃を見計らって、素早く隙間に布製のガムテープを貼ります。
 それを軍手を使って水を入れたバケツ等に逆さまに放り込みます。

 中の温度が下がるに連れ、大気圧により空き缶が大きな音を立てながらつぶれていきます。

 手でつぶすのにはかなり力の必要なスチール缶もこの方法でつぶすことができますが、こちらはなかなか大変です。

 小学校や中学校では、ガムテープ等の手間をかけずに、封をせずいきなり水に逆さまにつけてしまうようです。それでも充分つぶれますが、缶の側面がくっつくぐらいつぶすには、封をした方が良いと思います。

 最近はねじ式のキャップが付いているアルコール飲料がありますが、これは加熱後キャップをすると、ものすごい勢いでつぶれます。(これなら空気中で放置するだけで数分でつぶれます)

注意点

 ・ ガムテープを貼るときは、缶の凸凹に沿って丁寧に貼らないと空気が漏れます
 ・ 缶がつぶれるとき、水が飛び跳ねることがあります
 ・ つぶれる勢いが激しいので、生徒によっては逆さまに水に入れることが出来ず、放り投げてしまう場合があります

結果

 ほんの数秒でバキバキ音を出しながらつぶれていきます。

考察応用等

 ・ 大気の圧力はどのくらいか
 ・ なぜ缶の中が真空に近い状態になるのか
 ・ 圧力とは何か
 
備考

ドラム缶でやる方法もあると本に書かれていますが、やったことはありません



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