竹とんぼの製作
対象等
小学生から高校生まで
目的
竹トンボの製作を通して、竹とんぼの原理、揚力、バランス等を学ぶ
準備
竹トンボセット(市販のキットです)、カッター、やすり、紙やすり、アルミホイール、アルコールランプ、チャッカマン、ストップウオッチ、ボンドまたはアロンアルファ、クリップ、ペンチ
実験場所
物理実験室及び体育館や屋外
方法
@ 竹トンボセットから竹の板を取り出し、裏面に濃い鉛筆で羽の形をデザインする。
A 羽の形は自由に考えて良いが、中心部は少しだけくびれた形にした方が良い。また 上下左右がきちんと対称形になるよう、図案はなるべく精密に書くこと。
デザインのポイント
・ 羽は薄い(軽い)方がよい。(目標厚さ1mm以下)
・ あまり薄くすると強度が弱くなるので、削っているとき折れたりする。
・ 中心付近より周辺部を重くした方が回りやすいが、あまり重いと上昇しない。
・ 空気が当たる部分を刃のように薄くするとよい。
・ 上下左右の重量バランスに気をつける。
・ 羽は空気抵抗を受けて持ち上がることを考慮する。
B 基本的なデザインが決まったら、小刀やカッターを使って根気よく竹を少しずつ削り取っていく。
C ある程度の形が出来たら、さらにヤスリで角を丸くするが、ヤスリを使うときは、一方向にのみ動かすようにする。
D さらに紙やすりで全体を磨き、表面を出来るだけ滑らかに仕上げていく。(この作業によって羽の表面の空気の流れを良くする)
E やすりや紙やすりで磨いていくとき、頃合いを見て、ペンチの先端に一端を伸ばしたクリップをはさみ、これに竹トンボの中心の穴を通す。これにより、左右どちらかが重いことが分かるので、両方が釣り合うようにやすりで磨く。
(バランスが悪いと傾いてすぐに落ちてしまう)
F 満足のいく形が出来たら、中心部にアルミホイールを軽く巻き、アルコールランプにチャッカマンで火をつける。
G 炎の先端より1(cm)ほど上の所に竹トンボを5〜6秒かざし、中心部分をひねる。ただし長時間かざすと焦げてしまうし、短時間だと竹が硬く、無理にひねると割れてしまう。
H ひねり方は、炎からはずして両端を引っ張るようにする。(右利きと左利きでは、ひねる向きが反対になります。またひねりの理想的な角度は25度だそうです)
I プロペラが完成したら、回転軸を取り付ける。ただしすぐに固定しないで、ボンド等で軽く固定した状態で、軸を回してみてプロペラがぶれないように軸の角度を調整する。
J 軸を垂直に持って回してみて、プロペラが水平にぶれることなく回転するようになったら、アロンアルファで軸を固定する。
K 竹トンボが完成してもすぐに飛ばさないい。教室の中で無闇に飛ばすと天井や壁にぶつかり、プロペラが壊れる可能性がある。
L 全員完成したら、体育館で飛行時間を計測します。
M なお計測は厳正に行いたいので、一人2回ずつで、ストップウオッチは私が担当します。
注意点
・ カッターで指を切らないように
結果
生徒はすぐに飛ばしたがります。また竹が固いので、こまめに見て回らないと、とんでもない恰好の羽根を作っている場合があります。
良く飛ぶポイントは、羽根の角度とバランスだと思います。
考察、応用等
特にありません