電気パン(ジュール熱)
対象等
小学生から高校生まで
目的
電流のエネルギーが熱に変わることを、パンを作って確かめる
準備
ホットケーキミックス(1袋で4班分)、水、1リットル牛乳パック 最低1個 予備1個、ステンレス板 2枚、ボール、お玉、紙の取り皿、洗剤、スポンジ、セロテープ、ワニ口クリップ付き電源プラグ、カッター、プラスチック製スプーン
必要や好みに応じて、シロップ、バター、卵、牛乳、砂糖
実験場所
物理実験室
方法
@ 牛乳パックの曲がっている上端をはさみで切り落とす。
A 使用する食器やステンレス板、牛乳パックを洗剤を使ってよく洗う。
B 2枚のステンレス板を牛乳パックの辺に沿って、隙間が出来ないように底まで下ろ し、上端をセロテープで固定する。
注:ステンレス板と牛乳パックの間にすきまが出来ないように、ぴったりつける。隙間が出来ると生焼けになります。
C ボールにホットケーキミックスを一袋入れ、これに牛乳や水、卵、砂糖等を必要に 応じて加え、きれいに溶かす。(少しゆるめに溶かすのがコツ)
D 牛乳パックを紙皿の上に載せ、この中に出来上がったホットケーキミックスを、こぼれないようにすべて流し込む。
(紙皿は、あとで加熱したときこぼれる場合があるので、それを予測して)
E ステンレス板がセロテープでしっかりと固定されていることを確認したら、電源プラグを教卓上まで取りに来る。
(先に渡すと、勝手に電源をコンセントに入れて、ショートさせる場合があります)
F 教員のチェックを受けたら、電源プラグを指定されたコンセントに入れる。以後ステンレス板に触れてはならない。焼け具合を見るため触ることも厳禁。
(プラスチックスプーンで試しに上端を叩くのは可能。金属製では感電します)
G やがてホットケーキミックスはジュール熱を発生し熱くなる。それと同時に膨張を始める。量によっては牛乳パックからあふれることもあるが、そのまま加熱を続ける。
H 表面に穴があき、そこから蒸気が出てくる。これによって内部の水分がなくなり、電気抵抗が増え、電流が流れなくなる。その頃を見計らってコンセントからプラグを抜く。
(あまり長時間流し続けるとこげたり、ステンレスの金属臭がホットケーキについたりします)
I 牛乳パックを皿の上に横向きに置いて、カッターでパックを切り開く。
(写真はココアを入れた班の作品?です)
J 後は楽しく食べましょう。ただし後かたづけを忘れずに。ホットケーキのくずは指定された場所に捨ててください。
注意点
・ 上記に記載しました。ともかく感電とショートが一番怖いです。
・ 個々の班の自主性に任せて実験を行うと、勝手にプラグをコンセントに接続し、ショートさせる班が出ますので、同時進行で進めています
・ ちなみにショートするのはワニ口クリップが触れていた場合で、この場合は結構盛大に火花が出ます。こうなると生徒はどうしてよいか分からず、悲鳴を上げるだけです
・ その事を教員は予想して、何かあったらすぐにプラグを抜くことが出来るような態勢をとる必要があります
結果
出来上がりはパンというよりパウンドケーキです。単に水だけだと味は単調なので、あらかじめ砂糖を少々入れるか、シロップを用意した方がよいです。
考察、応用
・ 500mlパックでも出来ますが、あまり量が少ないと電流がよく流れないようで、うまくいきません。