はかるくんを使ったガンマ線の測定



対象等

高校生

目的

はかるくんを使って身近に存在するガンマ線を測定する

準備


はかるくん(ガンマ線測定器)、測定キット、水槽、花崗岩

実験場所

屋内及び条件が許せば屋外

方法

1 目的
   自然界にも放射線が存在することを確かめる

2 使用器具
   放射線測定器(はかるくん)

3 測定器使用上の注意
 1) 電源
   一度入れたスイッチは実験終了時まで切らないで下さい。誤って切ってしまった場合は、最低3秒以上待ってからスイッチを入れて下さい。

 2) 誤作動
   テレビや電子レンジ、携帯電話等の近くでは測定値に誤差が生じることがあります。

 3) 測定時間
   ある場所で測定するときは、最低その場所で2分間測定してから、その数値を記録  して下さい。

 4) 各部の名称とはたらき
   on/off    :電源スイッチです
   ブザー    :放射線の入射時に音を出すかどうかのスイッチです
   +      :γ線検出器位置マークです。ここに入射するγ線量を測定します
   モード及び記憶 :今回の実験では使用しません
 
4 使用法
 1) 電源スイッチを入れ、1分間待つと、測定が出来る状態になります。
 2) 数字は10秒ごとに、過去1分間の測定量を表示し更新していきます。単位は
  (μSv/h):「マイクロシーベルト毎時」と読み、その場所に1時間いると、どのく  らいの放射線 を受けたかを表す数値です。

  例:埼玉県の通常の値:0.044前後

5 実験方法
 1) 指定された位置に「はかるくん」を1分半置いたままにして、1分半後の数値を記録していきます。その際検出器の位置を正しく放射線側に置いてください。

 ここで言う指定された位置とは、教室の中央、壁際、花崗岩の上、水槽の上等を意味します。また測定キットの中に線源も入っているので、遮蔽板を入れたりした場合の変化も測定させます。

注意点

 測定には最低1分程度時間がかかるので、同じ場所で時間をかけて計る必要があります。また線源は人体に影響は無いはずですが、放射線の意味をきちんとあらかじめ理解させておかないと、いたずらに怖がる生徒が出ます。また生徒によっては、逆にあえて手を近づけたりします。

結果

 測定器の扱いさえ問題なければ、結果は数字を読むだけですから問題ないと思います。遮蔽板の効果については、ある程度学習効果が上がる学校なら、グラフを書かせても良いと思います。

考察応用

 ・ 教室の中央と壁際の測定値の違い
 ・ 水の遮蔽効果
 ・ 金属板の種類による遮蔽効果の違いと、線源からの距離による遮蔽効果

備考

はかるくんの貸し出しは「日本科学技術振興団」で行っています。ウエブサイトから申し込むことが出来ます



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