対象等
高校
目的
・ ブタの肝臓片を用いて、酵素の働きの強さと水素イオン濃度や温度との関係を調べ、 酵素の一般的な性質を理解する
準備
試験管立て、試験管 6本、ピンセット、時計皿(またはシャーレ)、スポイト、線香、ガラス棒、チャッカマン、3%H2O2、10%HCl、10%NaOH、MnO2、蒸留水
使用材料
ブタの肝臓
実験場所
生物実験室
方法
@ H2O2 5(ml)を6本の試験管(A〜F)にとる。
A Dに純水3(ml)、EにHCl 3(ml)、FにNaOH 3(ml)をそれぞれスポイトで加える。
B AにMnO2、Bに煮沸した肝臓片、Cに生肝臓片を加え変化を観察する。
C D、E、Fに生肝臓片を加え、変化の様子を観察する。
D それぞれの試験管から発生する気泡の量を、以下の基準に従って、結果の欄に記入する。
+++:かなり多い ++:多い +:少ない −:無し
E それぞれの試験管に火のついた(炎ではなく)線香を差し入れて、燃焼の様子を観察する。
実験場の注意点
・ 困難校では、肝臓が食べられるかどうかを聞いてくる生徒が多いです
・ スポイトのメモリで0.5mLと5mLの違いが分からない生徒がいます
・ 火のついた線香を試験管に入れて、更に火が大きくなるとびっくりして落としてしまう生徒がいます
・ 気泡が試験管からあふれ出る場合がありますので、事前に実験が必要です
結果
・ 教科書通りの結果が得られる実験です
考察、応用
@ 発生した気泡に含まれる気体は何ですか。理由と共に書きなさい。
A またそれはどのような化学反応から生じましたか。
B BとCの違いから、何がわかりますか。
C AとCの反応の違いから、どのようなことが分かりますか。
D D、E、Fの違いから、どのようなことがわかりますか。
E 反応の終了したCの試験管に新たにH2O2を加えたとき、反応が起きるかどうかを、理由とともに推定しなさい。
生徒さんへ
・ チャッカマンや線香で遊ばないでください
・ 薬品は指定された量を守ってください
・ やけどに注意してください
・ 1本1本の試験管について、なぜそのような結果になるのかを考えてください
・ 全体を通して、肝臓の働きをまとめると、どんな結論が得られますか