紫キャベツの色素の抽出と酸、アルカリ

対象等

中学、高校

目的

・ 紫キャベツから色素を抽出し、様々な溶液と反応させ、酸、塩基によって色が変わる ことを確かめる

準備

三脚、金網、純水、ガスバーナー、200(ml)ビーカー、試験管 7本、試験管立て、スポイト 1本、チャッカマン

0.1(mol/l)塩酸水溶液、0.1(mol/l)酢酸、0.1(mol/l)塩化アンモニウム水溶液、0.1(mol/l)酢酸ナトリウム水溶液、0.01(mol/l)アンモニア水、0.01(mol/l)水酸化ナトリウム水溶液
(pHと関連させる場合を考えて、モル濃度を決めています)

炭酸水(サイダー)、重曹(炭酸水素ナトリウム)、石けん水、アルカリ飲料(ポカリスエット)

使用材料

紫キャベツの葉

実験場所

化学実験室

方法

@ 配布された紫キャベツの葉を、数cmの破片に細かくちぎり、ビーカーに入れる。

A このビーカーに半分程度水を入れる。

B ガスバーナーに点火し、ビーカー入り紫キャベツを沸騰しないようにしながら充分煮込む。
注:水が沸騰して吹きこぼれそうな場合は、ガスバーナーの位置をずらす

C やがて色素がお湯に溶け出してくるので、その色を観察し結果に記入する。

D ガスバーナーの火を止め、自然に冷ます。

E トレイ内の薬品及び教卓上の薬品を、それぞれ試験管に2〜3cmほど取り、試験管立てに並べる。

F この溶液に、ビーカー内の紫キャベツから抽出された色素を2(ml)スポイトで取り出し、各溶液と配布された試験管にそれぞれ加え、色の変化を観察し、結果の表に記入する。

G 紫キャベツの色素は強い酸性で赤、弱い酸性でピンク、中性で紫、弱いアルカリ性で緑、強いアルカリ性で黄に変色します。各溶液が何性であるか判定しなさい。

H 炭酸水(サイダー)、重曹(炭酸水素ナトリウム)、アルカリ飲料(ポカリスエット)、石けん水に抽出された色素を加えて、その酸またはアルカリ性の強さを判定しなさい。

実験場の注意点

・ 実験そのものは簡単ですが、扱う薬品の数が多いので、区別できるラベルが必要です

・ 強酸、強塩基を使うので、手や服に溶液がつかないように

・ バーナーの扱いに一番神経を使うと思います

結果

・ 酸から塩基まできれいに変色します

考察、応用

・ 手軽に出来て、酸塩基すべてに対して色が変わるので、女子は喜びます

・ pHメーターやpH試験紙と組み合わせると化学の実験にも応用できます

・ アルカリ飲料は酸性を示します。体内に入るとアルカリに変化します

・ 教える学校によって、塩基をアルカリと言い換えたりしています

・ アジサイの花の色が変化することについても付け加えています

生徒さんへ

・ 扱う薬品の数が多いので、その区別(すべて無色です)と取り扱いに注意が必要です

・ ガスバーナーは、ガスを出す前にマッチやチャッカマンの火をつけてください

・ 微妙な色の違いをよく観察してください



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