ウミホタルの発光

対象等

中学、高校

目的

・ ウミホタルが酵素のはたらきによって発光することを確かめる

準備

乳鉢、乳棒、スポイト、携帯顕微鏡、観察用模造紙、試験管 2本、試験管立て、ガスバーナー、チャッカマン、ビーカー(スポイトの水用)

使用材料

乾燥ウミホタル 35匹

実験場所

理科講義室、化学実験室、生物実験室
暗幕のある部屋

方法

@ 乳鉢に15匹入ったウミホタルを持っていく。

A この中から1匹を取りだし、観察用模造紙の上にのせ、携帯顕微鏡で観察しスケッチする。

B 班員全員のスケッチが終わったらウミホタルを乳鉢に戻し、15匹全部を乳棒で丁寧にすりつぶす。

この先はクラス全体で進行します(暗幕の関係)

C スポイトに水1mLを入れる。教室内を暗くしてからこの水をウミホタルに加える。加えながら乳棒で溶液を静かにかき混ぜ発光の様子(色等)を観察する。

D 発光が終了したら、溶液に新たにウミホタル5匹を加え(教卓上に用意)、すりつぶす前に、発光するかどうかを確認する。

E 再び乳棒ですりつぶし、発光の様子を観察する。発光が終わるまでかき混ぜる。

F 乳鉢中の溶液を試験管に入れ、乳鉢、乳棒は丁寧に水洗いし、水気をキッチンペーパーで拭き取る

G 試験管に15匹のウミホタルを入れ、これに水を2mL程加え、バーナーで1分ほど加熱する。(化学実験室)

H これを先ほどの乳鉢に入れ、すりつぶし発光するかどうかを確認する。

I この溶液に、先ほど試験管に入れた溶液を加え、発光するかどうかを確認する。

実験場の注意点

・ 方法のFで乳鉢中の溶液を試験管に移し替えるのが結構面倒です。ウミホタルの残骸がうまく試験管に入りません

・ 方法のGで、試験管を振りながら加熱するとウミホタルが試験管の管壁に付着してしまい、充分に加熱されない場合があります

・ ウミホタルは教材やさんから購入。小さな三つのビンに乾燥剤と共に入って、全部で400匹以上あったと思います

結果

・ すりつぶしたウミホタルに水を加えると、淡いブルーの色で発光します。大変きれいな色で幻想的です

・ すりつぶさないと発光はしません

・ 加熱すると酵素が破壊され、発光しません

・ 方法のIは発光します。これは加熱により酵素は破壊されますが、発光の材料は残っています。一方最初にすりつぶしたウミホタルには材料はなくなっていますが酵素は残っているので、発光します

考察、応用

・ どんな時に発光するのか、その条件を考えさせるのが大事だと思っています

生徒さんへ

・ 大変きれいな実験で楽しめます

・ 発光するときはどんな条件が必要なのかを考えてください



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