宇宙人の存在について

初めに

 授業中にちょくちょく宇宙の話しをするせいか、物理の教員だからたぶん知っているんだろう、という思いこみからか、「宇宙人って本当にいますか?」という質問をよく受けます。

 (残念ながらこの手の質問は、最近は余り受けません。宇宙に対する興味関心が薄れたか、宇宙に関する知識が行き渡ったためかと思われます。個人的にはロマンがなくなったなあと感じています)


宇宙人の定義

 さてこの話題になったとき、最初に話すのが、宇宙人とは何ということです。すなわち宇宙に人がいればそれは宇宙人ということになります。

 従っていささか詭弁のようですが、スペースシャトルに乗っている人は宇宙人という定義になります。そんなことはない。あれは人類だ、と生徒は主張します。

 では宇宙人とは、他の恒星系や銀河系からやってきた人類の事を言うのか、と考えてみると、そんな所から人類がやってくる、というのも奇妙な話しです。

 つまるところ宇宙人という言葉が悪いように思えてなりません。すなわち我々や生徒一般が考えている宇宙人とは、ある程度の知能を持った、場合によっては人類より文明が発達した、知的生命体のことであって、人ではありません。

 従ってその形態や思考様式なんぞは人類とは似ても似つかないものかもしれません。場合によってはその寿命も人類の尺度からすれば一瞬で終わる場合があるかもしれないし、とてつもなく長く生存する場合もあるかもしれません。

 このあたりは古今東西のSF作家の独壇場で、古くはウエルズの描いた火星人に始まるのではないでしょうか。その後宇宙の知的生命体の形態、生存洋式は様々に飛躍発展し、まあ言ってしまえば何でもありの世界になっています。

 ところで余談ですが、最近の宇宙を描く映画に出てくる宇宙生命は、そのほとんどが服を着ていない。なぜ人類だけが服を着ているのか。常々疑問に思っていることのひとつです。


存在の可能性

 我々が、これが知的生命体と言えるのか、と思うようなあらゆる可能性をすべて考え、なおかつ宇宙の広さや星の数を考慮に入れると、これは確率的には必ず生命体は存在すると言って良いようです。

 どこかの偉い先生は実際に数値でその確率を計算し、その星の数まで求めています。ただしその生命体が知能を持っているかどうかはわかりませんし、その知能も我々が認識できるようなものではないかもしれません。

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コンタクトの可能性


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