対象等
高校
目的
・ 分子量に(g)をつけた重さの気体の体積は、20℃で約24(l)になることを利用して、未知の気体の分子量を求める
準備
100円ライター、精密はかり、200(cc)以上のメスシリンダー、水槽、ドライヤー
実験場所
化学実験室
方法
@ 渡されたライターの重さを精密はかりで正確に測定し、m1(g)とする。
注:精密はかりは風が吹いても測定値が変わるので、注意深く扱う
A 水槽内に3分の2程水を入れ、この中で水を満たしたメスシリンダーを逆さまに垂直に立てる。
B メスシリンダーの真下にライターを入れ、中のガスを静かに出す。
注:気体がメスシリンダーの外にわずかでも漏れないように充分注意する。
注:ライターからの気泡の出が悪い場合は、ライターの角度を変える。それでもダメなときは、交換してやり直す。
C メスシリンダー内の水面と水槽の水面を一致させながら、気体を200(ml)以上の、きりのいい目盛りまで集める。
注:たくさん集めた方が誤差は少ない。
D メスシリンダーの目盛りを読み、これをV(ml)とする。中の気体は手でふたをして、窓際で外に逃がす。 (気体は空気より重い)
注:集めた気体は可燃性なので、火の気があると爆発する可能性があります。
E ライターを振って手で充分水を切った後、ティッシュ等を金具の隙間に入れ、水分を吸わせる。さらにライター全体をドライヤーで暖め、水気がなくなるようにする。
注:乾燥のさせ方が不十分だと誤差が大きくなる。
注:ドライヤーで加熱する温度を上げすぎると、ライターに引火したり爆発したりする。
F 乾燥させたら精密はかりで重さを測り、これをm2(g)とする。さらに以下の計算の手順に従って、この気体の分子量を求める。
実験場の注意点
・ この実験の誤差はライターの水をきちんと切ることが出来るかどうかにかかっています
・ 実際にはなかなかライターの奥に入ってしまった水を切ることができないので誤差は大きいです
・ これを避けるには、数日乾燥させておくとよいのかもしれません
・ メスシリンダ―のメモリを読めない生徒がいます
結果
@ 気体放出により減少したライターの重さ
m1−m2 =( )−( )=( )(g)
A 放出した気体の体積 V=( )(ml)
(l)単位に換算すると V’=( )(l)
B V’(l)がm1−m2(g)に相当するので、もしこれが24(l)あったら、何(g)に相当するかを以下の式を参考にして比例計算で求める。
V’:m1−m2=24:X
考察、応用
・ なぜ気体の体積を24lにするのか(気温による膨張を考慮)
・ 誤差が生じる原因は何かを考えさせます
・ この気体の名称は何か(生徒は、気体と聞くと水素や酸素しか思い浮かべません
・ この気体の化学式を分子量から推定できるか
生徒さんへ
・ 精密ばかりの扱いに注意してください
・ メスシリンダーの外に気体が漏れてしまうことが多いです
・ ドライヤーの乾燥は高温にすると、中の液体が膨張して破裂する可能性があります